テナント内見でチェックすべきポイント10選|見落とすと後悔する確認事項とは?
「良さそうな物件が見つかったから、すぐに契約を決めたい」——開業準備で忙しいと、内見を1回して雰囲気が良ければ即決したくなるものです。しかし、内見時の確認不足が原因で、契約後に「想定していた工事ができない」「思わぬ追加費用がかかった」というトラブルにつながるケースは少なくありません。
今回は、開業を目指す方が物件の内見時に必ずチェックしておきたいポイントを10個に整理してご紹介します。

1. 電気容量は業種に見合っているか
飲食店の厨房機器や美容室のドライヤー・スチーマー、クリニックの医療機器など、業種によって必要な電気容量は大きく異なります。内見時には現状の契約アンペア数・キロワット数を確認し、自分の業態で足りるかどうかを事前に業者へ相談しておきましょう。容量が不足している場合、増設工事の費用や電力会社との調整期間も見込んでおく必要があります。
2. 給排水・ガスの配管状況
飲食店や美容室など水を多く使う業種では、給水管・排水管の口径や、グリストラップ(油分分離槽)の有無が重要です。配管が細い、勾配が取れていないといった物件では、想定より大掛かりな工事が必要になることがあります。ガスも都市ガスかプロパンか、契約容量は十分かを確認しておきましょう。
3. 用途地域・建築基準法上の制限
物件がある場所の「用途地域」によっては、そもそも希望する業種の営業ができない、あるいは床面積などに制限がかかることがあります。特に住居系の用途地域では、飲食店や物販店の出店に制限がかかる場合があるため、内見時点で仲介会社に確認しておくと安心です。
4. 消防法上の設備・工事の要否
内装工事の内容や収容人数によっては、消防用設備(誘導灯、スプリンクラー、防火区画など)の新設・改修が必要になり、想定外の費用と時間がかかることがあります。内装業者だけでなく、管轄の消防署への事前相談が必要になるケースもあるため、契約前に大枠を確認しておきましょう。
5. 契約形態(普通借家か定期借家か)
以前のコラムでも解説した通り、契約形態によって更新の有無や中途解約のルールが大きく異なります。長く営業を続けたいのか、当面の期間で試したいのかによって、向いている契約形態は変わってきます。
6. 造作譲渡の有無と内容(居抜き物件の場合)
前のテナントの設備を引き継ぐ「居抜き物件」の場合、どこまでの設備が譲渡対象なのか、譲渡代金はいくらなのかを明確にしておく必要があります。老朽化した設備を「そのまま」引き継いでしまい、開業後すぐに故障・交換費用が発生するケースもあるため、設備の状態は入念に確認しましょう。
7. 共用部分・搬入経路の広さ
厨房機器や美容室の設備など、大型什器の搬入が必要な場合は、エレベーターのサイズや共用廊下・階段の幅を事前に確認しておきましょう。搬入できないことが契約後に判明すると、什器の選定からやり直しになってしまいます。
8. 看板・外観への規制
商業ビルやテナントによっては、看板の設置場所やサイズ、色使いに制限がある場合があります。集客のために看板を大きく出したい場合は、管理規約や建物のルールを事前に確認しておくことが大切です。
9. 近隣・周辺環境と競合状況
同じビル内や近隣に競合となる業種がすでに出店していないか、周辺の人通りや客層が想定するターゲットと合っているかも重要な確認事項です。昼と夜、平日と休日で人通りがどう変わるか、時間帯を変えて複数回見に行くのもおすすめです。
10. 資金計画・融資の見通し
物件そのものではありませんが、内見と並行して資金計画を固めておくことも欠かせません。自己資金だけで開業資金をまかなうのが難しい場合、日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」など、創業者向けの融資制度の活用も検討しておくと、契約のタイミングで資金不足に慌てずに済みます。
まとめ

内見は、物件の雰囲気や広さだけを確認する場ではなく、開業後の工事内容や運営コストに直結する重要な情報を集める機会です。今回ご紹介した10のポイントを事前にチェックリスト化しておくと、内見時の確認漏れを防ぎやすくなります。
八咫烏不動産では、業種ごとに必要な設備条件を踏まえた物件のご提案から、内見時の同行確認まで対応しております。「何を確認すればいいか分からない」という段階でも構いませんので、お気軽にご相談ください。
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